「コンバージョン」レポートは、Googleアナリティクスの主要レポートのひとつです。
コンバージョンレポートを活用することで、あなたのサイトに訪れたユーザーに起こしてほしい、以下のようなアクションを、計測することができます。
- 多くのページを見てほしい
- 資料を請求してほしい
- メールマガジンに登録してほしい
- 電話をかけてほしい
何人があなたのサイトに訪れ、何割がアクションを起こしたのか?というざっくりした数字だけでなく、
- どんなページを通った人がアクションしやすいのか
- 最初にアクセスして、何日経過した人がアクションしてくれるのか
- どのような経路を作ればアクションが起きやすいのか
などを分析することができます。
ぜひ、コンバージョンレポートを使いこなし、売り上げやブランディングなどの、「サイトの目的」を達成できるようにしましょう。
目次
あなたのサイトにおける「コンバージョン」を設定しよう
この章では、コンバージョンの定義や、そもそもの設定方法をお伝えします。
「コンバージョン」とは何か?
Googleアナリティクスを扱う前に、あなたに決めておいてほしいことがあります。
それは、あなたにとって「コンバージョン」とは何か?ということです。
- コンバージョン
- あらかじめ定めておいた制約のこと
ユーザーに起こしてほしい行動
- 資料請求
- 複数のページを閲覧する
- 電話をかける
などを、実際にユーザーが行ったとき、「コンバージョンした」と言います。
あなたのサイトは集まった見込み顧客に対して、どんなアクションを起こさせるのでしょうか?
この「サイトの目的」が決まっていなければ、アナリティクスのコンバージョンレポートを使うことができません。
ぜひ、もう一度あなたのサイトにおける「コンバージョン」を決めてみてください。
関連記事
サイトの「目標」を設定しよう
コンバージョンが決まったら、あなたのサイト内における「目標」を決めましょう。
- 目標
- コンバージョンしたユーザーが到達するページのことです。
例えば、「コンバージョン」と「目標」の関係は以下のような例があります。
サイトの目的 | コンバージョン例 | 目標ページ |
資料請求 | 資料請求への申し込み | 資料請求完了ページ |
メールマガジン登録 | メールマガジンへの登録 | メルマガ登録完了ページ |
特定の商品の購入 | 特定の商品を購入した | 特定の商品の購入完了ページ |
到達ページ以外の目標設定は以下の記事を参考にしてみてください。
Googleアナリティクスで目標を設定しよう
「目標ページ」が決定したら、そのページをGoogleアナリティクスに設定しましょう。
管理画面下部の歯車をクリックします。
「ビュー」の「目標」をクリックします。
次に、「新しい目標」をクリックします。
ここから、目標ページの設定に入ります。
①の目標設定では、「カスタム」にチェックを入れ、「続行」をクリックします。
②では、「目標」の名前を設定し、タイプの欄は、「到達ページ」にチェックを入れます。
終わったら、「続行」をクリックします。
③では、目標到達ページのURLを入力し、「目標到達プロセス」を「オン」にします。
また、資料請求ページから完了ページに至るまでに、どれくらいのユーザーが離脱したのかを計測するために、「ステップ」の欄には、
- 資料請求ページ
- 登録確認ページ(あれば)
- 完了ページ
を登録します。
「保存」をクリックすると、完了です。
設定したページが、登録されているか確認しておきましょう。
次章からは、設定した目標がどれだけ達成できたか、確認・分析をしていきます。
「目標」でコンバージョンに関わる数値を計測する
この章では、コンバージョンレポートにおける「目標」の解説を行います。
概要
「概要」では、サイトで設定した目標がどれだけ達成できたか(コンバージョンしたか)を確認することができます。
特に、以下の図の赤枠の部分をご覧ください。
「コンバージョン率」が0.66%になっています。
この数字は、サイトに訪れたユーザーのうち、0.66%がコンバージョンしたことを表しています。
この数値をよりよい方向へ改善する必要があります。
そのために、
- ページへの導線を見直す
- ページのコピーライティングの変更
- フォームの最適化
などが必要となります。
また、「参照元/メディア」では、GoogleやYahooなどの検索エンジンからのコンバージョンが、他に比べると多いのがわかります。
つまり、サイトでのコンバージョンを増やしたければ、検索エンジンからの流入を増やすのが効率的だと言えます。
あなたのサイトのコンバージョン状況はどのようになっていますか?
ぜひ確認してみてくださいね。
目標パスの解析
「目標パスの解析」では、ユーザーがコンバージョンする直前にアクセスしたページを確認することができます。
以下の赤枠の部分はそれぞれ、
- 直前のページ
- コンバージョンするふたつ前のページ
- コンバージョンする三つ前のページ
になります。
また、
- (entrance)
- ユーザーが外部から直接流入してきたことを意味します。(entrance)表記の左のページがランディングページです。
- (not set)
- アナリティクスで情報を得られなかったことを意味します。また、(entrace)の右側は(not set)と表記されます。
どのようなページを経由すると、コンバージョンしやすいか?などの傾向を探ることで、今後の改善策が出てきます。
ゴールフロー
「ゴールフロー」では、目標に到達するまでの過程を、様々なデータから確認することができます。
例えば、以下のデータを確認することができます。
- 端末ごとのコンバージョンプロセス
- OSごとのコンバージョンプロセス
- 流入経路別のコンバージョンプロセス
どんな経路で、どんなユーザーがコンバージョンしやすいか傾向を知っておくと、力の入れどころが明確になります。
「マルチチャネル」でコンバージョンに効果的な経路を把握する
この章では、コンバージョンレポートにおける「マルチチャネル」の解説を行います。
概要
「概要」では、コンバージョンしたユーザーの割合や流入経路を測ることができます。
特に、赤枠の「ルックバックウィンドウ」について、最初のアクセスからコンバージョンするまでの期間が長い商材を扱っている場合は、より長い日数に変更しておきましょう。
- 【例】
- 自動車
- 工事
- 高額商材
また、もうひとつの赤枠の部分「チャネル」では、総コンバージョン数のうち、チャネルごとの割合を把握することができます。
アシストコンバージョン
- アシストコンバージョン
- コンバージョンした一連のアクセス以外の直近のアクセスのことになります。
例えば、ソーシャルメディアで流れてきた投稿をクリックし、とあるサイトで商品Aを確認します。
この時は商品Aを購入しませんでした。
一週間後、検索エンジン経由で一週間前に見たのと同じ商品を購入したとします。
この場合ぱっと見、検索エンジン経由のコンバージョンですが、実は一週間前のソーシャルからのアクセスがきっかけでコンバージョンしたとも言えます。
この時の、ソーシャルからのアクセスのことを、アシストコンバージョンといいます。
「アシストコンバージョン」では、どのような流入元がアシストコンバージョンとなっているのかを把握することができます。
特に、一番右の「アシストコンバージョン/ラストクリックまたは直接のコンバージョン」では、アシストコンバージョンとしての、活躍具合を確認できます。
この数値が高いほど、コンバージョンに貢献していることになります。
コンバージョン経路
「コンバージョン経路」では、アシストコンバージョンからコンバージョンまでの流れを視覚的に確認できます。
また、以下の赤枠の「セカンダリディメンション」を「キーワードパス」にすることで、アシストコンバージョンのアクセスがどのようなキーワードで検索されたのかを把握することができます。
コンバージョンに貢献するキーワードは、より一層対策を打つ必要があります。
所要期間
「所要期間」では初回のアクセスから、コンバージョンするまでの期間を確認できます。
以下の表では、初回のアクセスの日にコンバージョンするユーザーが最も多く、次に31〜60日経過してからのコンバージョンが二番目に多いのがわかります。
つまり、コンバージョンする主要パターンとしては、
- 初回のアクセスの時
- 初回のアクセスから二週間〜一ヶ月経過した時
が鉄板ということになります。
もしも、このサイトでコンバージョンを増やすなら、初回のアクセスから少なくとも二週間後にアクセスしてもらうような、コンテンツ構成にしておく必要があります。
経路の数
「経路の数」では、初回のアクセスからコンバージョンするまでの間の接点の数を表しています。
上図からわかることは、初回のアクセスでコンバージョンしなければ、徐々にコンバージョンする可能性は薄れていくということになります。
まとめ
今回は、Googleアナリティクスにおける「コンバージョンレポート」の使い方をお伝えしました。
あなたがサイトを立ち上げた時、何らかの目的があったはずです。
その目的を果たすためにも、コンバージョンの最適化に取り組んでみてください。