Googleアナリティクスの主要レポートである「行動」では、あなたのサイトに訪れたユーザーと、サイトの関わりを確認することができます。
例えば、以下のようなことを分析できます。
- 各記事の閲覧数や滞在時間
- ページごとの離脱ユーザーの数
- ページが表示されるまでの時間
他にも様々なことを確認することができますが、この記事では、最低限知っておきたい基本的なレポートの確認方法と、効果的な分析方法をお伝えします。
目次
「サイトコンテンツ」でページごとのパフォーマンスを確認する
この章では、行動レポートにおける「サイトコンテンツ」の解説を行います。
すべてのページ
「すべてのページ」では、各ページごとのデータを確認することができます。
「すべてのページ」を開くと、ページの表記がパーマリンクになっています。
このままだとデータを確認しにくいので、矢印の赤枠の「ページタイトル」をクリックして、確認しやすいようにしておきましょう。
「すべてのページ」で見て欲しいデータをふたつほど例示しておきます。
ページ別訪問数から工夫をほどこす
ひとつ目は、①のページ別訪問数です。
①のページは、このサイトの28.26%の閲覧数を集めています。
つまり、このページはサイト内でも特に重要なページです。
そこでこのページに、他のページを見てもらうような工夫や、商品を購入してもらうための工夫をすることで、サイトが活性化されることが予想されます。
直帰率から冒頭部分を付け加える
ふたつ目は、②の直帰率です。
②の部分は、他のページに比べると、異様に直帰率が高いです。
考えられる理由としては、「思っていたページと違った」とユーザーが感じたことなどが挙げられます。
そこで、直帰率を下げるためにも、記事の冒頭部分にユーザーが欲しい情報が、記事内に記載されていることを伝える必要があります。
ふたつの改善案以外にも、このデータから得られることはたくさんありますが、まずはデータを観察することから始めてみてください。
ランディングページ
「ランディングページ」では、ユーザーが最初に訪れたページを確認することができます。
また、ページごとに
- 新規のユーザー数
- リピートユーザー数
- その後、何ページみたか
- サイトへの滞在時間
といったデータも確認できます。
「ランディングページ」で見て欲しいデータを三つほど例示しておきます。
新規のセッション率からファンを作る記事の仮説を立てる
ひとつ目は、①の新規セッション率です。
新規のユーザーがあなたのサイトにどのくらい訪れているのかを確認する指標です。
①の赤枠の部分のデータは、他のページに比べると、新規のユーザーが少ないです。
つまり、リピーターが集まっているということになります。
この時、なんとなく「あぁリピータが集まっているな・・・。」と考えるのではなく、「なぜリピーターが集まっているのか?」と仮説を立てる必要があります。
すると、このページがリピーターを集めている理由を以下のように分析しました。
- 教科書的な記事になっているためブックマークされている
- 何度も見ることで理解を深めることのできるページになっている
- トップページなので、ブックマーク対象になっている
上記の理由は、これからあなたが記事を書くときに、リピーターを集める記事を作るための指針にすることができます。
ぜひ、自分なりの仮説を立ててみてください。
トップページを閲覧した人の親密度
ふたつ目は、②のデータです。
②のデータは、トップページのデータで、閲覧ページ数とサイトへの滞在時間が高いのが特徴です。
このことから、以下の仮説を立てることができます。
- トップページを見る人は、熱心で濃いユーザーである
- トップページの閲覧数は熱心なファンを数を表す指標である
- トップページの閲覧数を増やす工夫をしよう
これから、どのようなサイト運営をしていくかが、なんとなくわかってきましたね。
このように、データのちょっとした歪みから、今後の方針を決めることもできます。
PV数と滞在時間が低い記事
最後に③のデータです。
③のデータは、直帰率が高く、閲覧するページの数が少ないのが特徴です。
つまり、ユーザーにとって価値を与えていない可能性があります。
この場合、記事をリライトする必要が出てきます。
あなたのサイト内にも、このようなページがあるかもしれません。
探してみてください。
離脱ページ
「離脱ページ」では、各記事ごとに、どれくらいのユーザーが離脱しているのかがわかります。
このデータを見る際の注意点ですが、「exit」や「ページビュー数」ではなく、「離脱率」を確認するようにしてください。
なぜなら、「exit」や「ページビュー数」は、単純に閲覧回数の多いページが目立ってしまい、ページを改善するに値するかがわからないからです。
そこで、一番右の「離脱率」に目を通すことで、相対的に改善の余地があるページを探ることができます。
「サイトの速度」でユーザーのストレスを把握する
この章では、行動レポートにおける「サイトの速度」の解説を行います。
概要
「概要」では、サンプルページの表示速度を確認できます。
一般的に、サイトの表示に時間がかかってしまうと、直帰率が高くなってしまいます。
特に、
- 平均読み込み時間
- サーバーの平均接続時間/平均応答時間
- ページの平均ダウンロード時間
については、サーバーのスペックをあげたり、画像を圧縮するなどして対応できます。
よりユーザーにとって、使いやすいサイトを作るための足がかりにしてみてください。
以下の記事では、あなたのサイト内の画像を一括で圧縮し、サイトの表示速度向上を手助けしてくれるプラグインの使い方を解説しています。ぜひご覧ください。
WordPressを軽量化しよう!EWWW Image Optimizerを使ってサイト内の画像を圧縮する方法
ページ速度
「ページ速度」では、ページごとの表示速度を確認できます。
特に、以下の赤枠の部分では、サイトの平均速度との差を一目で確認できます。
あなたのサイトの表示速度を押し下げているページを特定できるので、そのページを改善しましょう。
※上図の赤枠内、「赤い棒グラフのページ」が改善対象になるページです。
速度についての提案
「速度についての提案」では、下図の赤枠の部分をクリックすると、PageSpeed Insightsという、Googleの無料ツールを使って、サイトの改善案を受け取ることができます。
Googleの視点でありがたい提案をもらえるのですが、なかなか難しいことを提案されるので、わからない場合は安易に手を出さないようにしておきましょう。
「イベント」や「サイト運営者」、「テスト」について
最後に、
- イベント
- サイト運営者
- テスト
についてです。
この三つは、それぞれ便利な機能ではありますが、GoogleアナリティクスやWordPressに触り始めたばかりの段階で扱うのは、かなり大変です。
もちろん、慣れてきた時には、ぜひ使ってみてください。
参考までに、それぞれの機能をお伝えしておきます。
イベント
内部/外部リンクのクリックやPDFデータのダウンロードなど、ユーザーの行動を計測するための機能
サイト運営者
Google Adsenceと連携して、広告のクリック率やクリック数、ページのコンバージョン率などを計測する機能
テスト
サイトの、複数のテキストやバナーの反応率を計測し、より良いページを作るためのスプリットテスト機能
まとめ
今回は、Googleアナリティクスにおける、主要レポートのひとつ、「行動レポート」の解説でした。
行動レポートのデータから、サイトの課題や解決策を仮説することが、特に重要です。
ぜひより良いサイトを作るためのツールとして、活用してください。